国土交通省、国連自動車基準調和世界フォーラム第164回会合の結果を発表
2014年11月18日
国土交通省は、国連自動車基準調和世界フォーラム(WP29)第164回会合の結果を発表した。
1.日程:11月10日(月)〜14日(金)
2.場所:スイス、ジュネーブ
3.参加国・機関:47の政府、国際機関、自動車業界団体など
4.今回のWP29での主な結果
(1)自動運転
日本から、自動運転技術の普及に不可欠な高度ドライバー支援型自動運転や完全自動運転の法規上の扱いなどを検討する「自動運転分科会」(共同議長:日本及び英国)を新たに立ち上げることを提案し、基本合意された。
(2)国際的な車両型式認証の相互承認制度(IWVTA)
日本が副議長を務めるIWVTA専門家会議から、IWVTAの実施に必要な手続きなどを定めた規則案を提案し、基本合意された。2016年の実施に向け、枠組みの詳細が議論される予定。
(3)1958年協定の改正
本協定に基づく規則の採択に必要な多数決規定(3分の2)の見直しについて、日本、豪州、マレーシア及びロシアから「5分の4」へ引き上げる提案を行った。同協定非加盟国であるインドから支持が寄せられ、欧州委員会からは次回の来年3月のWP29までに欧州内の意見を調整すると説明された。この改正により、1958年協定がアジア等非欧州地域の立場も反映した、よりグローバルなものとなることが期待される。
(4)ゴバーンWP29議長への叙勲の伝達
11月3日、日本政府は平成26年秋の外国人叙勲の受章者を発表し、日本を含む非欧州地域の国際調和活動を積極的に推進してきたベルナール・ゴバーンWP29議長の旭日中綬章の受章を決定した。これを受け、今回のWP29期間中に叙勲伝達式とレセプションが開催された。同式典には、WP29に参加する主要国の代表者も出席し、太田国土交通大臣からの祝辞(自動車局次長代読)が述べられた。
なお、このような自動車基準の国際調和活動に貢献された方への叙勲は初となる。
国連自動車基準調和世界フォーラムは、安全で環境性能の高い自動車を容易に普及させる観点から、自動車の安全・環境基準を国際的に調和することや、政府による自動車の認証の国際的な相互承認を推進することを目的としている。